Laws:法律関連

2009年4月20日 (月)

犯罪被害者等基本法

前文

第一章 総則(第一条―第十条)

(目的)

第一条 この法律は、犯罪被害者等のための施策に関し、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体及び国民の責務を明らかにするとともに、犯罪被害者等のための施策の基本となる事項を定めること等により、犯罪被害者等のための施策を総合的かつ計画的に推進し、もって犯罪被害者等の権利利益の保護を図ることを目的とする。

(定義)

第二条 この法律において「犯罪等」とは、犯罪及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす行為をいう。

2 この法律において「犯罪被害者等」とは、犯罪等により害を被った者及びその家族又は遺族をいう。

3 この法律において「犯罪被害者等のための施策」とは、犯罪被害者等が、その受けた被害を回復し、又は軽減し、再び平穏な生活を営むことができるよう支援し、及び犯罪被害者等がその被害に係る刑事に関する手続に適切に関与することができるようにするための施策をいう。

(基本理念)

第三条 すべて犯罪被害者等は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有する。

2 犯罪被害者等のための施策は、被害の状況及び原因、犯罪被害者等が置かれている状況その他の事情に応じて適切に講ぜられるものとする。

3 犯罪被害者等のための施策は、犯罪被害者等が、被害を受けたときから再び平穏な生活を営むことができるようになるまでの間、必要な支援等を途切れることなく受けることができるよう、講ぜられるものとする。

第二章 基本的施策(第十一条―第二十三条)

(給付金の支給に係る制度の充実等)

第十三条 国及び地方公共団体は、犯罪被害者等が受けた被害による経済的負担の軽減を図るため、犯罪被害者等に対する給付金の支給に係る制度の充実等必要な施策を講ずるものとする。

(保健医療サービス及び福祉サービスの提供)

第十四条 国及び地方公共団体は、犯罪被害者等が心理的外傷その他犯罪等により心身に受けた影響から回復できるようにするため、その心身の状況等に応じた適切な保健医療サービス及び福祉サービスが提供されるよう必要な施策を講ずるものとする。

(安全の確保)

第十五条 国及び地方公共団体は、犯罪被害者等が更なる犯罪等により被害を受けることを防止し、その安全を確保するため、一時保護、施設への入所による保護、防犯に係る指導、犯罪被害者等がその被害に係る刑事に関する手続に証人等として関与する場合における特別の措置、犯罪被害者等に係る個人情報の適切な取扱いの確保等必要な施策を講ずるものとする。

(居住の安定)

第十六条 国及び地方公共団体は、犯罪等により従前の住居に居住することが困難となった犯罪被害者等の居住の安定を図るため、公営住宅(公営住宅法(昭和二十六年法律第百九十三号)第二条第二号に規定する公営住宅をいう。)への入居における特別の配慮等必要な施策を講ずるものとする。

(雇用の安定)

第十七条 国及び地方公共団体は、犯罪被害者等の雇用の安定を図るため、犯罪被害者等が置かれている状況について事業主の理解を高める等必要な施策を講ずるものとする。

(刑事に関する手続への参加の機会を拡充するための制度の整備等)

第十八条 国及び地方公共団体は、犯罪被害者等がその被害に係る刑事に関する手続に適切に関与することができるようにするため、刑事に関する手続の進捗(ちょく)状況等に関する情報の提供、刑事に関する手続への参加の機会を拡充するための制度の整備等必要な施策を講ずるものとする。

(保護、捜査、公判等の過程における配慮等)

第十九条 国及び地方公共団体は、犯罪被害者等の保護、その被害に係る刑事事件の捜査又は公判等の過程において、名誉又は生活の平穏その他犯罪被害者等の人権に十分な配慮がなされ、犯罪被害者等の負担が軽減されるよう、犯罪被害者等の心身の状況、その置かれている環境等に関する理解を深めるための訓練及び啓発、専門的知識又は技能を有する職員の配置、必要な施設の整備等必要な施策を講ずるものとする。

第三章 犯罪被害者等施策推進会議(第二十四条―第三十条)

●声の解説内容

 2005年に施行された、犯罪等の被害者を支援する法律です。給付金や裁判への被害者側の参加制度などがあります。DV、性犯罪も対象になります。

●労働契約法

第一章 総則

(目的)

第一条  この法律は、労働者及び使用者の自主的な交渉の下で、労働契約が合意により成立し、又は変更されるという合意の原則その他労働契約に関する基本的事項を定めることにより、合理的な労働条件の決定又は変更が円滑に行われるようにすることを通じて、労働者の保護を図りつつ、個別の労働関係の安定に資することを目的とする。

(労働契約の原則)

第三条  労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、又は変更すべきものとする。

2  労働契約は、労働者及び使用者が、就業の実態に応じて、均衡を考慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする。

3  労働契約は、労働者及び使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする。

4  労働者及び使用者は、労働契約を遵守するとともに、信義に従い誠実に、権利を行使し、及び義務を履行しなければならない。

5  労働者及び使用者は、労働契約に基づく権利の行使に当たっては、それを濫用することがあってはならない。 

(労働契約の内容の理解の促進)

(労働者の安全への配慮)

   第二章 労働契約の成立及び変更

(労働契約の成立)

第七条  労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の内容と異なる労働条件を合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。

(労働契約の内容の変更)

第八条  労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。

(就業規則による労働契約の内容の変更)

第九条  使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、次条の場合は、この限りでない。

第十条  使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。

(就業規則の変更に係る手続)

(就業規則違反の労働契約)

第十二条  就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。

(法令及び労働協約と就業規則との関係)

第十三条  就業規則が法令又は労働協約に反する場合には、当該反する部分については、第七条、第十条及び前条の規定は、当該法令又は労働協約の適用を受ける労働者との間の労働契約については、適用しない。

   第三章 労働契約の継続及び終了

(出向)

第十四条  使用者が労働者に出向を命ずることができる場合において、当該出向の命令が、その必要性、対象労働者の選定に係る事情その他の事情に照らして、その権利を濫用したものと認められる場合には、当該命令は、無効とする。

(懲戒)

第十五条  使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。

(解雇)

第十六条  解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

第四章 期間の定めのある労働契約

第十七条  使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。

2  使用者は、期間の定めのある労働契約について、その労働契約により労働者を使用する目的に照らして、必要以上に短い期間を定めることにより、その労働契約を反復して更新することのないよう配慮しなければならない。 

●声の解説内容

 労働関係についての一番新しい法律です。就業規則の改変について、事業主が大きな権利を持つことなどから、大きな議論を呼んでいる法律です。

刑法

第1編 総 則  

第2編 罪

(強制わいせつ)第176条 13歳以上の男女に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の男女に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

(強姦)第177条 暴行又は脅迫を用いて13歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、3年以上の有期懲役に処する。13歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。

(準強制わいせつ及び準強姦)第178条 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による。2 女子の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、姦淫した者は、前条の例による。(集団強姦等)第178条の2 2人以上の者が現場において共同して第177条又は前条第2項の罪を犯したときは、4年以上の有期懲役に処する。

(親告罪)第180条 第176条から第178条までの罪及びこれらの罪の未遂罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。2 前項の規定は、2人以上の者が現場において共同して犯した第176条若しくは第178条第1項の罪又はこれらの罪の未遂罪については、適用しない。

(強制わいせつ等致死傷)第181条 第176条若しくは第178条第1項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は3年以上の懲役に処する。2 第177条若しくは第178条第2項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって女子を死傷させた者は、無期又は5年以上の懲役に処する。3 第178条の2の罪又はその未遂罪を犯し、よって女子を死傷させた者は、無期又は6年以上の懲役に処する。

●声の解説内容

 日本の刑法は、明治時代から変わっていません。性暴力に関する規定も、先進国からかなり遅れています。

特に、強かんの定義が、性器挿入しかなく、男性には適用されないこと、暴行または脅迫をもって、という犯罪としての構成要件があり、被害者が抵抗したかしなったかを裁かれてしまうなど大きな問題があります。親告罪であることも、被害者が顕在化しない要因であるといわれています。

売春防止法

第1章 総 則 (第1条~第4条)

(目的)第1条 この法律は、売春が人としての尊厳を害し、性道徳に反し、社会の善良の風俗をみだすものであることにかんがみ、売春を助長する行為等を処罰するとともに、性行又は環境に照して売春を行うおそれのある女子に対する補導処分及び保護更生の措置を講ずることによつて、売春の防止を図ることを目的とする。(売春の禁止)第3条 何人も、売春をし、又はその相手方となつてはならない。

第2章 刑事処分 (第5条~第16条)

第3章 補導処分 (第17条~第33条)

(補導処分)第17条 第5条の罪を犯した満20歳以上の女子に対して、同条の罪又は同条の罪と他の罪とに係る懲役又は禁錮につきその執行を猶予するときは、その者を補導処分に付することができる。2 補導処分に付された者は、婦人補導院に収容し、その更生のために必要な補導を行う。(補導処分の期間)第18条 補導処分の期間は、6月とする。

第4章 保護更生 (第34条~第40条)

(婦人相談所)第34条 都道府県は、婦人相談所を設置しなければならない。2 婦人相談所は、性行又は環境に照して売春を行うおそれのある女子(以下「要保護女子」という。)の保護更生に関する事項について、主として次の各号の業務を行うものとする。

1.要保護女子に関する各般の問題につき、相談に応ずること。

2.要保護女子及びその家庭につき、必要な調査並びに医学的、心理学的及び職能的判定を行い、並びにこれらに附随して必要な指導を行うこと。

3.要保護女子の一時保護を行うこと。3 婦人相談所に、所長その他所要の職員を置く。4 婦人相談所には、要保護女子を一時保護する施設を設けなければならない。

(婦人相談員)第35条 都道府県知事は、社会的信望があり、かつ、第3項に規定する職務を行うに必要な熱意と識見を持つている者のうちから、婦人相談員を委嘱するものとする。2 市長は、社会的信望があり、かつ、次項に規定する職務を行うに必要な熱意と識見を持つている者のうちから、婦人相談員を委嘱することができる。3 婦人相談員は、要保護女子につき、その発見に努め、相談に応じ、必要な指導を行い、及びこれらに付随する業務を行うものとする。4 婦人相談員は、非常勤とする。

(婦人保護施設)第36条 都道府県は、要保護女子を収容保護するための施設(以下「婦人保護施設」という。)を設置することができる。

●声の解説内容

 日本の売春防止法は制定から50年以上たちましたが、まだ、買う側を処罰するようにはなっていませんし、要保護女子など言葉も問題があるといわれています。この法律に根拠を持つ婦人保護施設では、法律以上のケアを利用者に与えるために活動しています。

児童虐待防止法

(児童虐待の定義)

第二条  この法律において、「児童虐待」とは、保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)がその監護する児童(十八歳に満たない者をいう。以下同じ。)について行う次に掲げる行為をいう。

一  児童の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。

二  児童にわいせつな行為をすること又は児童をしてわいせつな行為をさせること。

三  児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食又は長時間の放置、保護者以外の同居人による前二号又は次号に掲げる行為と同様の行為の放置その他の保護者としての監護を著しく怠ること。

四  児童に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応、児童が同居する家庭における配偶者に対する暴力(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)の身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすもの及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。)その他の児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

(立入調査等)

第九条  都道府県知事は、児童虐待が行われているおそれがあると認めるときは、児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員をして、児童の住所又は居所に立ち入り、必要な調査又は質問をさせることができる。この場合においては、その身分を証明する証票を携帯させ、関係者の請求があったときは、これを提示させなければならない。

●声の解説内容

 児童虐待を受けた子どもたちを守るための法律です。DVを目撃することや性虐待も児童虐待に含まれますので、発見したら通報しなければなりません。

ストーカー規制法

(定義)

第二条 この法律において「つきまとい等」とは、特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対し、次の各号のいずれかに掲げる行為をすることをいう。

一 つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校その他その通常所在する場所(以下「住居等」という。)の付近において見張りをし、又は住居等に押し掛けること。

二 その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。

三 面会、交際その他の義務のないことを行うことを要求すること。

四 著しく粗野又は乱暴な言動をすること。

五 電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ若しくはファクシミリ装置を用いて送信すること。

六 汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。

七 その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。

八 その性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する文書、図画その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置くこと。

(罰則)

第十三条 ストーカー行為をした者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

2 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

第十四条 禁止命令等(第五条第一項第一号に係るものに限る。以下同じ。)に違反してストーカー行為をした者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

●声の解説内容

 深刻なストーカー事件が相次ぎ、殺人事件にも発展する事例もあったことなどから2000年に制定されました。これも、1995年の北京会議で決められた女性の地位向上のための行動綱領を受けたものです。被害を受けたら、最寄の警察の生活安全課に行き、ストーカーの担当者に事情を説明します。警察の判断で、加害者に警告などをしてくれます。警察署の認識にも違いがあるので、もしも、取り合ってもらえないことがあったら、最寄の女性センターのような相談窓口も利用しましょう。

DV法と基本計画 http://www.gender.go.jp/e-vaw/law/index2.html

●声の解説内容

 ストーカー規正法の翌年、2001年に制定された、ドメスティックバイオレンス、性的な関係にあるパートナー間に起きる暴力を防止するための法律です。保護命令という特徴的な制度を持っています。保護命令とは裁判所に申請して暴力を振るう人に接近禁止命令を出してもらうものです。一時保護といって、暴力から逃れて、無料で避難できる場所も都道府県や民間シェルターが提供しています。しかし、日本では、結婚しているか、結婚していたか、事実婚かの3種類にしか適用していません。いわゆる交際相手、恋人からの暴力に悩んでいる人は、最寄の女性センター、福祉事務所、DV相談支援センターなどに相談をしてください。

内閣府の男女共同参画局のホームペー人詳しい資料がありますので、ご覧ください。

男女共同参画社会基本法

前文

第一章 総則(第一条―第十二条)

(社会における制度又は慣行についての配慮)

第四条 男女共同参画社会の形成に当たっては、社会における制度又は慣行が、性別による固定的な役割分担等を反映して、男女の社会における活動の選択に対して中立でない影響を及ぼすことにより、男女共同参画社会の形成を阻害する要因となるおそれがあることにかんがみ、社会における制度又は慣行が男女の社会における活動の選択に対して及ぼす影響をできる限り中立なものとするように配慮されなければならない。

第二章 男女共同参画社会の形成の促進に関する基本的施策(第十三条―第二十条)

第三章 男女共同参画会議(第二十一条―第二十八条)

●声の解説内容

 男女平等の日本社会にするために制定された法律です。国連の女性差別撤廃条約、1995年の北京会議で決められた女性の地位向上のための行動綱領を受けて策定されました。社会全体の「性別役割分業」(男は仕事、女は家庭といった固定的な考え方)を変えていこうとするものです。基本計画の策定を、国・都道府県・市町村に求めています。

パート労働法

第1章 総 則 (第1条~第4条)

(目的)第1条 この法律は、我が国における少子高齢化の進展、就業構造の変化等の社会経済情勢の変化に伴い、短時間労働者の果たす役割の重要性が増大していることにかんがみ、短時間労働者について、その適正な労働条件の確保、雇用管理の改善、通常の労働者への転換の推進、職業能力の開発及び向上等に関する措置等を講ずることにより、通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保等を図ることを通じて短時間労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにし、もってその福祉の増進を図り、あわせて経済及び社会の発展に寄与することを目的とする。(定義)第2条 この法律において「短時間労働者」とは、1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者(当該事業所に雇用される通常の労働者と同種の業務に従事する当該事業所に雇用される労働者にあつては、厚生労働省令で定める場合を除き、当該労働者と同種の業務に従事する当該通常の労働者)の1週間の所定労働時間に比し短い労働者をいう。

第2章 短時間労働者対策基本方針 (第5条)

第3章 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する措置等 (第6条~第18条)

(通常の労働者と同視すべき短時間労働者に対する差別的取扱いの禁止)第8条 事業主は、業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という。)が当該事業所に雇用される通常の労働者と同一の短時間労働者(以下「職務内容同一短時間労働者」という。)であって、当該事業主と期間の定めのない労働契約を締結しているもののうち、当該事業所における慣行その他の事情からみて、当該事業主との雇用関係が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されると見込まれるもの(以下「通常の労働者と同視すべき短時間労働者」という。)については、短時間労働者であることを理由として、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について、差別的取扱いをしてはならない。

第4章 紛争の解決 (第19条-第24条) 第5章 短時間労働援助センター (第25条-第41条)

第6章 雑 則 (第42条-第47条)

●声の解説内容

 パート労働者のための法律ですが、パートの規定は労働時間が短いことなので、正規社員と同じ時間働く契約社員などには適用されません。2007年に改正されて、業務内容が正規社員と同じパート労働者は正規社員と同じ取り扱いをしなさい、ということになりました。休暇や福利厚生など、差別的な取り扱いはいけないということです。

労働者派遣法

第1章 総 則 (第1条~第3条)

(目的)第1条 この法律は、職業安定法(昭和22年法律第141号)と相まつて労働力の需給の適正な調整を図るため労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置を講ずるとともに、派遣労働者の就業に関する条件の整備等を図り、もつて派遣労働者の雇用の安定その他福祉の増進に資することを目的とする。

第2章 労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置 (第4条~第25条)

第3章 派遣労働者の就業条件の整備等に関する措置 (第26条~第47条の2)

第4章 雑 則 (第47条の3~第57条) 第5章 罰 則 (第58条~第62条)

※3年を越えた時は正規社員として雇い入れなければならないことなど制限がある

※登録型と日雇い型がある

●声の解説内容

 今国会で改正案が審議されようとしています。現状の派遣法は2008年の年末の「派遣切り」で問題点が多くの人の知るところとなりました。

次世代育成対策支援法

 第一章 総則(第一条-第六条)

(事業主の責務)

第五条 事業主は、基本理念にのっとり、その雇用する労働者に係る多様な労働条件の整備その他の労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために必要な雇用環境の整備を行うことにより自ら次世代育成支援対策を実施するよう努めるとともに、国又は地方公共団体が講ずる次世代育成支援対策に協力しなければならない。

 第二章 行動計画

  第一節 行動計画策定指針(第七条)

  第二節 市町村行動計画及び都道府県行動計画(第八条-第十一条)
一般事業主行動計画(第十二条-第十八条)

(一般事業主行動計画の策定等)

第十二条 国及び地方公共団体以外の事業主(以下「一般事業主」という。)であって、常時雇用する労働者の数が三百人を超えるものは、行動計画策定指針に即して、一般事業主行動計画(一般事業主が実施する次世代育成支援対策に関する計画をいう。以下同じ。)を策定し、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣にその旨を届け出なければならない。これを変更したときも同様とする。

2 一般事業主行動計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 計画期間

 二 次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標

 三 実施しようとする次世代育成支援対策の内容及びその実施時期

  第四節 特定事業主行動計画(第十九条)

  第五節 次世代育成支援対策推進センター(第二十条)

 第三章 次世代育成支援対策地域協議会(第二十一条)

 第四章 雑則(第二十二条・第二十三条)

 第五章 罰則(第二十四条-第二十七条)

●声の解説内容

 直接の働くことについての法律ではありませんが、役所や事業主に、「労働者が子育てしやすい環境」を作りなさいとした法律です。行動計画が非常に詳細に求められているのが特徴的です。厚生労働省などは、次世代育成の優良企業の表彰などもしています。この法律も「意義」を知っていると、何かの時に役に立ちます。

育児介護休業法

第1章  総 則 (第1条~第4条)

第2章  育児休業 (第5条~第10条)

(育児休業申出があった場合における事業主の義務等)第6条 事業主は、労働者からの育児休業申出があったときは、当該育児休業申出を拒むことができない。ただし、当該事業主と当該労働者が雇用される事業所の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、その事業所の労働者の過半数で組織する労働組合がないときはその労働者の過半数を代表する者との書面による協定で、次に掲げる労働者のうち育児休業をすることができないものとして定められた労働者に該当する労働者からの育児休業申出があった場合は、この限りでない。

第3章  介護休業 (第11条~第16条)

第3章の2 子の看護休暇 (第16条の2~第16条の4)

(子の看護休暇の申出)第16条の2 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者は、その事業主に申し出ることにより、一の年度において5労働日を限度として、負傷し、又は疾病にかかったその子の世話を行うための休暇(以下この章において「子の看護休暇」という。)を取得することができる。

第4章  時間外労働の制限 (第17条・第18条)

第17条 事業主は、労働基準法第36条第1項本文の規定により同項に規定する労働時間(以下この条において単に「労働時間」という。)を延長することができる場合において、小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者であって次の各号のいずれにも該当しないものが当該子を養育するために請求したときは、制限時間(1月について24時間、1年について150時間をいう。次項において同じ。)を超えて労働時間を延長してはならない。ただし、事業の正常な運営を妨げる場合は、この限りでない。

第5章  深夜業の制限 (第19条・第20条)  第6章  事業主が講ずべき措置 (第21条-第29条)

第7章  対象労働者等に対する支援措置 (第30条~第52条) 第8章  雑 則 (第53条~第67条)

●声の解説内容

 働きながら育児・介護をする人を働きやすくするための法律です。男性にも女性にも適用されます。子どもが9歳になるまで、育児時間が取れるとか、介護休暇があるとか、育児のために長期間休めることなどが決められています。また、育児や介護をしなければならないことを会社や事業主に伝えておけば、原則的には、年間150時間を越えた残業を命じられることはありません。育児休業を取っても、パートに転換しなければならないなどということはなく、現状で働き続けるために定められた法律です。読んでおいて、育児や介護が必要になった時には、法律に定められた権利を主張しましょう。

労働組合法

第1章 総 則 (第1条~第4条)

第2章 労働組合 (第5条~第13条の14)

(不当労働行為)第7条 使用者は、次の各号に掲げる行為をしてはならない。

1.労働者が労働組合の組合員であること、労働組合に加入し、若しくはこれを結成しようとしたこと若しくは労働組合の正当な行為をしたことの故をもつて、その労働者を解雇し、その他これに対して不利益な取扱いをすること又は労働者が労働組合に加入せず、若しくは労働組合から脱退することを雇用条件とすること。ただし、労働組合が特定の工場事業場に雇用される労働者の過半数を代表する場合において、その労働者がその労働組合の組合員であることを雇用条件とする労働協約を締結することを妨げるものではない。

2.使用者が雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを正当な理由がなくて拒むこと。

3.労働者が労働組合を結成し、若しくは運営することを支配し、若しくはこれに介入すること、又は労働組合の運営のための経費の支払につき経理上の援助を与えること。ただし、労働者が労働時間中に時間又は賃金を失うことなく使用者と協議し、又は交渉することを使用者が許すことを妨げるものではなく、かつ、厚生資金又は経済上の不幸若しくは災厄を防止し、若しくは救済するための支出に実際に用いられる福利その他の基金に対する使用者の寄附及び最小限の広さの事務所の供与を除くものとする。

4.労働者が労働委員会に対し使用者がこの条の規定に違反した旨の申立てをしたこと若しくは中央労働委員会に対し第27条の12第1項の規定による命令に対する再審査の申立てをしたこと又は労働委員会がこれらの申立てに係る調査若しくは審問をし、若しくは当事者に和解を勧め、若しくは労働関係調整法(昭和21年法律第25号)による労働争議の調整をする場合に労働者が証拠を提示し、若しくは発言をしたことを理由として、その労働者を解雇し、その他これに対して不利益な取扱いをすること。

第3章 労働協約 (第14条~第18条)

(労働協約の効力の発生)第14条 労働組合と使用者又はその団体との間の労働条件その他に関する労働協約は、書面に作成し、両当事者が署名し、又は記名押印することによつてその効力を生ずる。

第4章 労働委員会 (第19条~第27条の26)

(労働委員会)第19条 労働委員会は、使用者を代表する者(以下「使用者委員」という。)、労働者を代表する者(以下「労働者委員」という。)及び公益を代表する者(以下「公益委員」という。)各同数をもつて組織する。《改正》平11法1022 労働委員会は、中央労働委員会及び都道府県労働委員会とする。

第5章 罰 則 (第28条~第33条)
声の解説内容

働く人は誰でも労働組合を結成したり、労働組合に加入する権利があります。会社側の管理職などが、組合に入ってはいけない、などということは不当労働行為といって法律違反なのです。

労働組合は、組合費を納入する組合員によって構成されます。組合員一人ひとりの直接投票で執行部という代表を選び、会社や事業主と交渉し、労働条件を決定します。組合と事業主との間で、労働協定を結べば、この協定は他の何よりも強い効力があります。労働組合の交渉は仕事中に行ってもいい事となっているなど、労働組合があるほうが、働く人には有利な法制度だといえます。

労働安全衛生法

第1章 総 則 (第1条~第5条)

(目的)第1条 この法律は、労働基準法(昭和22年法律第49号)と相まつて、労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的とする。

第2章 労働災害防止計画 第3章 安全衛生管理体制 第4章 労働者の危険又は健康障害を防止するための措置 第5章 機械等及び有害物に関する規制 第6章 労働者の就業に当たつての措置 第7章 健康の保持増進のための措置 第7章の2 快適な職場環境の形成のための措置 第8章 免許等 第9章 安全衛生改善計画等 第10章 監督等 第11章 雑 則 第12章 罰 則 (第115条の2~第123条)
声の解説内容

あまりなじみがないかもしれませんが、働く人の健康を守るとても大事な法律です。事業主に職員の健康診断が義務付けられていること、月に100時間を越えて残業をさせた場合は産業医と面談させなければならないこと、明るさや粉塵、アスベストなどの問題がないように職場の環境を整備しなければならないことが定められています。規模や業種にもよりますが職場には「安全衛生委員会」というものの設置が義務付けられています。事業主と労働者の代表が、職場の安全と衛生について話し合い、年間活動計画などを決め、職場のパトロールなども行うのです。

個別紛争解説制度については厚生労働省のサイトをご覧ください
声の解説内容

組合に入っている人も少数となったので、賃金、解雇、雇い止め、セクシュアルハラスメントなどなどについて、一人ひとりの労働者と事業主との間で争う、「個別労働紛争」が増加しています。

 最終的には裁判に訴えることになりますが、それにはお金と心の負担が大変大きいので、「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」という法律が作られました。都道府県の労働局というところで、無料で個別労働紛争の解決の相談に乗ってくれるようになりました。助言、指導、あっせん、などが行われます。まず、都道府県の窓口に相談してみましょう。

http://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/ 

男女雇用機会均等法

第1章 総 則 (第1条~第4条)

(目的)第1条 この法律は、法の下の平等を保障する日本国憲法の理念にのつとり雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の措置を推進することを目的とする。

(基本的理念)第2条 この法律においては、労働者が性別により差別されることなく、また、女性労働者にあつては母性を尊重されつつ、充実した職業生活を営むことができるようにすることをその基本的理念とする。

第2章 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等 (第5条~第14条)

(性別を理由とする差別の禁止)

第5条 事業主は、労働者の募集及び採用について、その性別にかかわりなく均等な機会を与えなければならない。
事業主は、次に掲げる事項について、労働者の性別を理由として、差別的取扱いをしてはならない。

(婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等)
事業主は、女性労働者が婚姻し、妊娠し、又は出産したことを退職理由として予定する定めをしてはならない。事業主は、女性労働者が婚姻したことを理由として、解雇してはならない。 事業主は、その雇用する女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、労働基準法(昭和22年法律第49号)第65条第1項の規定による休業を請求し、又は同項若しくは同条第2項の規定による休業をしたことその他の妊娠又は出産に関する事由であつて厚生労働省令で定めるものを理由として、当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。妊娠中の女性労働者及び出産後1年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は、無効とする。ただし、事業主が当該解雇が前項に規定する事由を理由とする解雇でないことを証明したときは、この限りでない。

(指針)第10条 

(職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置)

(妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置)
事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、その雇用する女性労働者が母子保健法(昭和40年法律第141号)の規定による保健指導又は健康診査を受けるために必要な時間を確保することができるようにしなければならない。

第13条 事業主は、その雇用する女性労働者が前条の保健指導又は健康診査に基づく指導事項を守ることができるようにするため、勤務時間の変更、勤務の軽減等必要な措置を講じなければならない。

第3章 紛争の解決 (第15条~第27条)

第4章 雑 則 (第28条~第32条) 第5章 罰 則 (第33条) 
声の解説内容

国連の女性差別撤廃条約を具体化する日本の法律の一つとして、1999年に施行された法律です。女性労働者が妊娠、出産などで不利益をこうむることのないように、勤務軽減や雇用の禁止などの規定があります。また、セクシュアルハラスメント防止のための措置、例えば相談窓口を作るとかなど、を事業主に義務付けています。セクシュアルハラスメントに関しては、日本の法律はここでしか既定がありません。働く女性必読の法律です。

労働基準法

第1章 総 則(労働条件の原則)

第1条 労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。

(労働条件の決定)
労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである。

第2条 労働者及び使用者は、労働協約、就業規則及び労働契約を遵守し、誠実に各々その義務を履行しなければならない。

(均等待遇)

第3条 使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。

(男女同一賃金の原則)

第4条 使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。

その他(強制労働の禁止)(中間搾取の排除)(公民権行使の保障)がある

9条以降:労働契約・賃 金・労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇・安全及び衛生・年少者・妊産婦等・技能者の養成・災害補償・就業規則・寄宿舎・監督機関・雑 則

罰 則 (第117条~第121条)

第5条の規定に違反した者は、これを1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処する。 

第6条、第56条、第63条又は第64条の2の規定に違反した者は、これを1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。 
声の解説内容

労働基準法は、働く上で最も基本となる法律です。例えば、8時間労働制、有給休暇付与日数、賃金などについての最低基準が定められています。しかも、罰則がついているという大変厳しい法律です。働く人も、雇用主も必ず読んでおかなければいけない内容です。ぜひ、一度は全文読破にトライしてみてください。